2022/4/6 輸入されたホルスタイン受精卵の移植


5年ほど前から、輸入されたホルスタイン受精卵の移植を定期的に依頼され、行っています。高額の受精卵なので(20-30万円/個)、毎回大変緊張します。

受精卵の質が良いのに加え、未経産牛のレシピエントへ移植していった結果、受胎率は通算で90%を超えました(19/21で受胎)。新鮮胚の受精卵移植でもこれほどの成績は出ていないので、驚異的なことです。畜主も喜んでいるので、こちらとしても嬉しい限りです。

産まれたホルスタイン種メス牛からも、未経産時点での体内胚生産を開始しました。これらのメス牛の今後の活躍が楽しみです!

2022/3/25-26 実習生の受け入れ(第3号)


3人目となる実習生の受け入れをしました。今回は日本大学の5年生で、産業動物臨床を希望されているとのこと。NOSAI千葉の事をたくさん質問されました。赤裸々に質問に答えると共に、産業動物臨床の経験を積むのに良い職場であることはしっかりアピールしました。

実習期間はわずか2日でしたので、受精卵移植や繁殖健診を通じて、僕の仕事の仕方を中心に見てもらいました。大変ではあるけれど、産業動物臨床と研究を同時に行うという選択肢もあるんだということが分かっていただけたかと思います。

無事に良い就職先を見つけ、産業動物獣医師として活躍されることを願っています。

2022/3/7-13 獣医学科の学生の受け入れを行いました(第2号)


動物病院を開業してから、二人目の実習生の受け入れを行いました。(ちなみに、一人目の実習生は私の娘です。)今回の実習生は、日本大学の獣医学科の3年生でした。

大動物の実習はまだまだ経験が少ないそうで、直腸検査と超音波画像診断の所見をたくさん見てもらいました。また、多数の人工授精と受精卵移植に加えて、正常な分娩過程も内診でき、さらにNOSAIの蹄病治療も見学し、症例も豊富でした。


高解像度の超音波診断装置を導入しているので、多数の動画を見てもらうと画像診断は感覚的にすぐに分かるようになりました。

さらに、埼玉県への牧場視察、おからサイレージの作成現場の見学にまで同行してくれたので、広い視野で酪農を学ぶ機会になったのではないかと思います。これらの実習の経験が、今後の学習や将来の決断に少しでも繋がってくれたら嬉しいです。


僕は、臨床、研究、教育の実践を現場で行いたいと思い動物病院を開業しました。これからも実習生の受け入れは積極的に行っていきたいと考えています。興味のある方は、お気軽にご連絡ください。

2022/1/14 NOSAIを退職し、動物病院を開業しました


もうご存知の方も多いかとは思いますが、NOSAI千葉を退職しました。この職場では、酪農、診療から採卵まで様々な事を学んできました。

さて、退職後にどうするかについてですが、牛の繁殖に特化した動物病院を開業しました。生産獣医療も提供したいという願いを込めて、石山生産獣医科という屋号を付けました。さらに、東京大学の研究員も兼任し、引き続き臨床繁殖学の研究も続けます。

不安定な立場になりますので、ご支援いただけると嬉しいです。

12/9 蹄病三連星


久しぶりに蹄病三頭連続で診た。そしてどれも違う病態であった。

1頭目、治療前。

1頭目、削蹄後。趾皮膚炎からの病変が蹄底まで波及していた。内蹄にブロックをして終了。

2頭目、治療前。

2頭目、治療後。白帯病であった。患部から膿が噴出した。

3頭目、治療前。

3頭目、治療後。趾間が裂開し、趾間皮膚炎となっていた。