浅指[趾]屈腱および深指[趾]屈腱:記述の比較


カメラロール-0856
浅指[趾]屈腱および深指[趾]屈腱の記述が今まで理解できないでいた。どのようにこれらの腱が交差しているのかは、以下のように記載されている。上の写真のような交差はどのように表現されているのか?

<新編 家畜比較解剖図説>
浅指屈筋:牛・山羊ではま筋腹が2分し(浅頭、深頭)、これが共通の腱にまとまった後改めて2分する。終腱はすべての家畜で腱裂を造って深指屈筋の腱を通過させる。(浅指[趾]屈筋および深指[趾]屈筋が作る円筒状の腱鞘を屈腱袖という。後肢の屈筋についても同様)

<Bovine Anatomy: An Illustrated Text>
In the middle of the metacarpus the interossei give off the accessory ligament, which bifurcates and joins the branches of the superficial digital flexor tendon at the level of the fetlock joints in the formation of the sleeves through which the branches of the deep flexor tendon pass.

<Turner and McIlwraith’s Techniques in Large Animal Surgery>
At the level of the first phalanx, the superficial digital flexor tendon forms a sleeve through which the tendon of the deep digital flexor passes to insert on the third phalanx.

解剖学の2冊は単語が難しく、古代文書を読んでいるかのようだ。一番下の外科の本が理解しやすいが、なかなか想像はつかない。百聞は一見に如かず、ということなのであろう。

英語学習にかける想い


英語学習のきっかけは、論文を投稿するにあたり要旨の英約に苦労したことと、英語の聞き流しで英語力が向上しなかったという経験にある。

国際化の進む現在、日本語で投稿する学術雑誌でも、英文の要旨を求められる。面倒見の良い雑誌だと、英訳を代行してくれることもあるが、ほとんどは著者自らが行わなければならない(具体的にいうと「家畜診療」は英文翻訳をしてもらえるが、「日本獣医師会学術雑誌」等ほとんどの雑誌は翻訳はしてもらえない)。もちろん、翻訳を行う有料の代行サービスは多数ある。

僕も、学術雑誌に2本論文を投稿するにあたり、英文要旨を書かざるを得なかった。お金も余裕が有るわけではないので、自分の力で行おうとした。しかし、書けない。全く書けなかった。苦労の末、本当にひどい英文を作り、代行サービスの英文添削のみ利用して論文を投稿した。しかし、長時間かかっても、稚拙で自分でも理解不能の英文しか書けない自分がただただ悔しかった。

話は過去に戻るが、僕は以前から英語ができるようになりたいと思っていた。ただし、それは誰もが考えているであろう、「英語が話せたらイイな」という漠然とした思いであった。ラジオの宣伝にある「聞くだけで英語ができるようになる」と謳うスピード・ラーニングに効果があり、続けていればいつかできるようになるものだと楽観的に考えていた。貧乏性の僕は、英語が聞ければ何でも良いだろうとPodcastによる英語学習を始めた。英語学習と言っても、机や本に向かうわけではなく、BGMとしてPodcastを流すことにしたのだ。それを、1年ほど続けたであろうか。英語のスピードにも慣れたので、少しは英語力が上がっているはずだと思い、学生以来となるTOEICを受験してみた。何と、英語力は全く上がっておらず、在学中とまるっきり同じ点数であった!「一年も英語を聞いたのだから点数は上がっているだろう」という気になっていただけにショックであった。この出来事が、前述した英文要旨に苦労した時期と前後していた。

このような理由で、切に「英語でこんな苦労はもうしたくない!僕は出来が良くないのだから、ちゃんと一から英語を勉強をしなおそう!」と思うようになった。

英語の学習の仕方や教材は後日に述べたいと思うが、診療の合間や帰りにコンビニへ寄り車内で30分の英語の勉強をする日々がひたすら続いた。そんなある日、大学院へ社会人入学すると学費の助成が出る制度が会社に有り、その資格(就職5年以上)が自分にあることを知らされ、応募することにした。結局、この応募からは落選してしまったが、自費での大学院入学なら問題ないという許可が得られた。「獣医学を学び直したい」、「自分の行っている症例をもっと詳しく調べてみたい」とも強く思っていたので、大学院受験を決意した。受験科目には獣医学の専門科目が3つに加え、英語が課せられていた。このとき、飛躍的に英語力を上げる必要に迫られることになった。

4科目も等しく勉強する時間はなかったため、専門科目の過去問に出てくる項目を英語のWikipediaで読みまくり、英語の勉強と獣医学の勉強を兼ねることにした。当日の英語の試験では、薬理学の文章が出題され”validity”の意味が分からずに前後の英文が理解できず、泣きそうになった。しかし、奇跡的に試験を突破できた。

その後も英語の勉強を続け、失意の時期から1年が経った。この頃になると、比べものにならない程に英語力がついたことは分かっていた。細かな英語の聞き取りはできないが、リスニングの内容は分かるし、論文や目にする英文を読むスピードと理解力が比べものにならない程上がっていた。再びTOEICを受験すると、200点もスコアが上昇していた。このとき、自分は出来が悪いのだから、それ相応の勉強をしなければならなかったのだと、しみじみと悟った。しかし、天賦の才能のある人間はそうはいないはずである。みんな苦労して英語の習得をしているのであろう。そして、苦労に挫折し、英語の習得を諦める人も多いのであろう。

今、僕はこのような苦労やもっと効果的な勉強法をみんなで共有したいと考えている。今まで以上に科学英語や獣医学英語を効率良く学びたい。そして、海外からの講演者のジョークにクスッと笑いたい。海外誌に論文を投稿したい。国際学会に参加したい。さらにその先には、僕たち日本人の獣医師が国際的に活躍できる未来が広がっていると思うのだ。

僕たち日本人獣医師はもっともっと英語ができるハズである!手始めに、職場内に英語学習サークルを立ち上げる事にした。

真面目に英語を学んでみたら


約1年半あまり、英語のPodcastを診療車で延々と聞き流していたが、全く英語力は向上しなかった。

TOEICのスコアが560点前後であり、在学中と全く変わっていなかったのだ。これはショックな出来事であったと共に、聞くだけで英語力向上を謳うスピード○○○○○なんて嘘っぱちだと悟った。相応の勉強をしなければ、英語力はきっと向上しない。

そこで昨年の3月より、わずかな時間にコツコツと英語の勉強を真面目にする事にした。約1年を過ぎたが、一日とてサボらなかった。単語を覚える事から、文法やリスニングの勉強を本を一冊ずつ片していった。

最近、「少し英語が聞けるようになったなー」、「英文を読むスピード上がったなー」、「英語の勉強楽しいなー」って思えるようになっていたら、TOEICのスコアは760点に上がっていた。一年間ではあるが、実に200点のスコアの伸びに自分でもビックリした。やっぱり出来が悪いのだから、勉強しなくちゃダメだと確信した次第である。

昨日は青年海外協力隊の人の講演を聞く機会があった。そこで、青年海外協力隊への応募に必要な語学力を調べてみた。
語学力審査について
TOEIC730点以上の判定はレベルAなので、どこの応募でも語学力で断られることなないようだ。

さらに獣医師の募集を試しに調べてみた。実務経験もいつの間にやら積んでいるので、どの募集も条件は問題が無い。行こうと思えば手の届くところに海外での仕事もあるんだと感じた訳である。僕はきっと行かないけどネ。
要請・職種情報(家畜衛生)

次はWritingとSpeakingにも力を入れよう!

日本獣医師会獣医学術学会年次大会(千葉) / 獣医師のためのアサーション・トレーニング


就職して新人研修以来、スーツを4日間も着続けて学会や研修や会議に参加していた。


日本獣医師会獣医学術学会年次大会(千葉)では一般口演での発表をし、産業動物の報告に加え、学位取得や論文作成についての講演に積極的に参加した。今の僕には一番切実な問題である。

その中から、英語の勉強のヒントになる言葉を、演者の言葉から抜粋。


「Paperを読みまくり、国際学会で直接著者と話をして指導教官を探した。」

「英語の勉強は、とにかく話すことが大事だと思っている。ラジオ英会話を中心に20年間勉強し続けた。今なら、オンライン英会話が良いかも」

「最新の論文を読みなさい。参考にできる論文を見つけることに心血を注ぐべき。確実に参考にできる論文を見つけられれば、自分の論文にあうように言葉を入れ替えて、書いていく。自動的に論文ができていくが、変換できない部分は残る。そこは謙虚に足りない部分かどうかを自問自答してみる。」

「論文は最初から英語で書いた方が早い。日本語を英訳していくのは実は大変。不完全でいいから、最後までとにかく書く。そして、悲惨な論文をみんなで修正していく。始めなければ、ずっと書かないし書けない。関連論文や教授の持っている論文を読み、使えそうなフレーズを集めた。英語の勉強は、車内で大統領演説のCDをとにかく聞いていた。」

「日常の診療でも、アップデートを洋書や文献で取り入れる。常日頃から英語に接していくことが大事。」

しかし、どの先生も英語の勉強に苦労したという話を聞いたのが印象的であった。当たり前であるが、英語も努力しなければ身につかないのだろう。頑張ろう。


そして、獣医師のためのアサーション・トレーニングが東京会場で行われた。グループに分かれて、参加者同士でアサーティブな表現を探っていった。

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アサーションを知ると、自分の心の動きに敏感にろうという意識が生まれる。そして、それを口に出すことで相手により伝わりやすい場面もあるし、自分自身の悩みが減る場合も多い。

まずは、自分自身、DESC法(Describe, Express, Specify, choose)を日常生活で実践していこう。

衝撃的なKhan Academy


科学英語を勉強している過程で知ったKhan Academyが実に衝撃的である。英語で様々な分野を勉強できる。それも、まるで黒板を使った授業のように分かりやすく展開されている。このサイトを使い、英語の勉強を兼ねて身体について復習しているが、非常に実になっている。

例えば、心音の発生を紹介しているMovieはこちら。

Lub dub: Ever wonder why the heart sounds the way that it does? Opening and closing of heart valves makes the heart rhythm come alive with its lub dub beats… Rishi is a pediatric infectious disease physician and works at Khan Academy.

これの後に実際の心音を聞くと、S1とS2の意味をより理解できる。S1とS2間で心室から血液を駆出し、S2とS1間で心房から心室に血液を充填している様子をリアルに感じることができる。

Khan Academyを聞く事を、英語学習の一つの目標にするのも良いと思う。