腰部での中枢神経麻痺


分娩前3ヵ月の牛が急に前へ這いだし、起立不能になったというので診に行った。

牛に起立意志はあるものの、後躯に力が入らずに前方に這うのみであった。神経学的検査と股関節脱臼の診断を行った。

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両後肢共、屈曲反応はなく、坐骨神経領域に知覚反射が消失していた。股関節の可動に違和感ははない。加えて、尾に力はなく、ブラブラだ。腰部での中枢神経麻痺が発生しているものと推測した。

予後診断のため、この牛を吊起してみた。

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両後肢とも球節が屈曲し、ナックル状になり、全く負重できない。やはり、中枢神経の障害であろう。残念ながら予後不良であろう。

タイストールの牛舎であるので、馬栓棒を背に立ってしまったであろうか?外傷はなかったので、原因はよく分からないままとなった。


お正月の日直は三日間とも慌ただしかった。新年早々、すっかり疲れてしまった。さてはて、どんな一年になることやら。

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