子宮脱がありました


職場で残業していたら、子宮脱の診療が入りました。これまでのまとめをしてみます。
子宮脱は、産後に子宮が反転して外陰部から脱出する病気だ。速やかに元に戻し、外陰部を縫合する必要がある。
特別な持ち物:カウリフト、チェーンブロック、ローション、砂糖
手順
1. 話を聞く。
2. 牛を立たせる。立たない場合は、カウリフトで吊り上げるか、後肢をロープで尻が浮くまで吊り上げる。
3. 脱出した子宮をキレイに洗う。胎盤も除去する。
4. ローションを塗りつけ、外陰部へ押し込む。または、砂糖を子宮に塗りつけ、外陰部へ押し込む。子宮の先端まで元に戻すこと。必要に応じて、子宮用テラマイシン錠剤(オーレオオフ)を入れる。
5. 外陰部を縫合する。縫合方法は要検討。
6. 抗生物質とカルシウム剤を補液する。
これまでの戦歴
1. 古典的な、立位砂糖法。
2. 重機使用の、後肢吊り上げ砂糖法。
3. 起立不能の、カウリフト吊り上げ法。
4. 起立不能の、カウリフト吊り上げローション法。
5. 起立不安定の、カウリフト吊り上げローション法。
今夜の牛は比較的早く、美しく元に戻すことができました。整復後は自分で立つし、反芻もするし、なんとかなるでしょう。いや、なんとかなってほしい!

No tags for this post.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*