2020/7/9 ブラウンスイスのDD


久しぶりの更新になりました。僕自身は元気だったのですが、家族が病気したり、投稿論文のRevisionにてんやわんやになっていたりと忙しくすごしていましたあ。

なんとなーく、臨床に戻って、蹄病の写真を紹介します。
左前肢削蹄前

削蹄後

左前肢趾間に認めた趾皮膚炎病巣

考えてみれば初めてのブラウンスイスの削蹄かしら?ちょっと黒っぽい蹄角質をしていました。

2019/4/4 趾皮膚炎の治療と獣医師国家試験


この時期は何かと忙しくていけない。最近、削蹄時の写真をアップロードするのを怠っていた。昨日の蹄病治療の写真を掲載します。

Figure 1. 治療前の右後肢蹄底

Figure 2. 削蹄後の右後肢蹄底

趾間に趾皮膚炎の病変を認めた。非常に疼痛が強かった。


第70回獣医師国家試験をパラパラ見ていたら、今年も蹄病が2問ほど出題されていた。出題内容は蹄底潰瘍(D問題課題10)と趾皮膚炎(B問題問70)だった。

今回の症例も、B問題問70(趾皮膚炎)の回答の通り、「蹄球部の蹄角質に隣接する皮膚に発生する。」で正しかったし、「テトラサイクリンやリンコマイシンへの反応が良好である。」ので、適切に治療しましたよ。

でも、牛に使用できないリンコマイシンを国家試験の模範解答に出す意味はあるのかなぁ?

趾間過形成の切除


趾間過形成はたまに認める。過形成が内外蹄に圧迫されて疼痛を生じる場合が多いが、さらにひどくなると炎症を起こして出血したり、趾皮膚炎を併発したりする。

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右後肢Before

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趾間過形成に趾皮膚炎が併発しており、ひどい疼痛があったので切除することにした。中足骨に止血帯をし、外側趾静脈から鎮痛薬を注入し浸潤麻酔を行った後に、患部を除去した。

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切除した部位には趾皮膚炎に特徴的なイチゴ状の病変がある。

蹄病治療には痛みを伴う牛が多いので、浸潤麻酔がすっかり気に入ってしまった。