7/30 恐ろしきバチルスsp.の乳房炎


納豆菌の学名はBacillus subtilis var. nattoだが、そんなバチルス属は乳房炎の原因細菌の一つでもある。
産後の牛が起立不能であると診療があり、乳房炎が原因と思われた。すでに乳房は一部、紫色へと変色していた。
血液寒天培地とクロモアガー酵素基質培地に乳汁を塗り、培養すると、特徴のあるバチルス属のコロニーが生えてきた。

グラム染色すると、明瞭な芽胞を形成したグラム陽性の大型桿菌だった。

翌日には、この牛は死亡してしまった。恐ろしや、バチルス属!納豆菌も原因になりうるのかなぁ?


ブログをまた少し改良した。facebookとの連動を強化するために、コメント欄を導入。また、my blog postsをやめて、rss graffitiを導入しました。うまくいくでしょうか??

7/29 フリースストール牛舎で、初めて「まき牛」を見た!


今日、食欲不振で診察した牛がいた。「受胎している牛だ」と言うので、授精した日を聞くと、「分からない」と答えた。なんでだろうと思いながら、話をしていると、なんとこの農場には「まき牛」がいたのであった。

この放されている一頭のまき牛の仕事は、牛群の雌に交尾し授精すること。一般的に、人工授精より受胎率は良いと聞くが、この農場も繁殖成績は上々のようだ。
久しぶりに見た雄の成牛は大きく、睾丸がとてもとても大きかった。

7/23 コーン・ソルガム成長中



ソルガムとコーンがすくすく成長中!一部の酪農家は、この二種を混播し、ホールクロップサイレージとして牛の飼料に利用している。
ソルガムって、調べてみたらコムギ、イネ、トウモロコシ、オオムギに次ぐ、第5位の生産高らしい。五大穀物だったのか!!
和名が「モロコシ」って、トウモロコシと紛らわしすぎるような気がする。
この植物をソルゴーって呼ぶ人もいるし、なかなか理解に苦しんだ覚えがあるなぁ。
そして、飼料用ソルガムのタイプの一つがスーダングラスらしい。ということは、スーダンとソルゴーはほぼ一緒の意味だったのか。。。
ソルガムの種子は、マイロと言って、濃厚飼料の中に入っているらしいことも、酪農家から最近聞いて知った。餌については、知らないことがたくさんありすぎる。勉強しなくてはならない。
それにしても、このソルガムは主食にしている地域があるのだろうが、一体どうやって食べているのだろうか。。。

7/22 ケブカウシジラミと同定されました


先日から度々触れている吸血シラミだが、論文の著者に確認したところ、やはりケブカウシジラミと同定された。おそらく、県内初確認でしょう。調べている人もいないのでしょうが。

識別点は、頭の形、前足が中・後足よりスレンダーであること、気門が横に結節状に出ていることの3つらしい。
なお、エプリネックスで駆除してやりましたがね!!
ケブカウシジラミの標本が多数手元に残ったのだけど、欲しい虫屋さんはいないかなぁ?

7/15 続・吸血シラミの怪


先日のシラミの大量寄生の牛は、耳の先端におびただしい数の卵を産みつけられていた。。。その一部を採取して、顕微鏡で覗いてみた。

うー、おぞましい!
が、論文で読んだ特徴からは、やはりこのシラミはただのウシジラミではなく、ケブカウシジラミに違いない!と、思うのですがどうでしょう??