2017/4/20 発情の稟告のあった牛に対するMetricheckでの腟内粘液評価の有用性


ここ3週間ほど社内の研究集会を間近に控え、ポスター発表やら抄録の準備に追われていて自分の研究が進まなかった。あとは発表スライドを残すのみで、少し余裕が戻ってきた。

さて、発情の稟告のあった牛に対するMetricheckでの腟内粘液評価の有用性(10.1111/asj.12219)を検討した論文を読んだ。

・平均乳量8900kg、99農家の1348頭のホルスタイン種経産牛を使用。授精師による授精の可否の判断の前に、別の人物がMetricheckで粘液を評価。VDSは5段階だが、従来の方法を若干変更しており、無しの判断が不明瞭。粘度は3段階評価。その他、乳量、分娩後日数を調査。
・授精の可否、授精後90日のノンリターン率(NRR90)を指標に単変量解析のみ。VDSが透明、粘度が糸状、分娩後日数が遅い方がNRR90は高かった。

とても意義深いし、現場の研究で良いのだが、研究としての精度がイマイチ。VDSの評価、解析は多変量で行うとどうなっていただろうか?分娩後日数はBCSと共に多変量解析しないと結果が不明瞭になるのではあるまいか。

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