2017/4/4 高泌乳群における産後すぐの繁殖成績と各種生殖器評価の関係


高泌乳群における産後すぐの繁殖成績と各種生殖器評価の関係を検討した論文(10.1111/j.1439-0531.2011.01829.x)を読んだ。大澤先生達のグループの2012年の研究だ。

・乳量1万1千キロ牛群(n=43)において産後3-7週でサイトブラシ、Metricheck(VDS0-3)、腟鏡(白色粘液の有無)、エコーを実施。初回授精で受胎した群(n=14)と、受胎しなかった群(n=29)で比較。
・腟鏡において白色粘液の有無で牛を分けると、産後3週時で受胎率に変化なし。5-7週時で無い方が圧倒的に高い受胎率。
・逆に、MetricheckにおいてVDS1以上の有無で牛を分けると、産後3-4週時で有りの方が有意に高い受胎率。その後の週で受胎率に変化なし。
・子宮の内容の有無で牛を分けると、産後5週時までは受胎率に変化なし。6, 7週時で無い方が圧倒的に高い受胎率。
・結論として、3,4週時のMetricheckと6, 7週時の子宮内容のチェックを推奨している。

Metricheckと腟鏡での結果の相違は感度と閾値の問題と感じた。「無し」をどう評価するのかも検討事項。どの時点での粘液評価なのかによって、結果が大きく異なることを考察で指摘しており大変意義深い。以前の論文でも卵巣・子宮状態によって結果が異なることを指摘しているし。

それにしても、図の数字の誤植が多すぎるような気もする…。僕も気をつけないといけないナ。

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