2017/4/2 産後の発情回帰と生殖器評価の関係


高泌乳群における産後の発情回帰と各種生殖器評価の関係を検討した論文(10.1016/j.theriogenology.2009.07.007)を読んだ。大澤先生達のグループの2009年の研究だ。

・乳量1万キロ牛群において産後3-7週でサイトブラシ、Metricheck、腟鏡、エコーを実施。7週目までに黄体形成があった群(n=35)と、なかった群(n=10)で比較。
・5週時に、PMNに差があり、黄体形成群で低かった。6週時にMetricheckでVDSスコア1以上は黄体形成群でむしろ高かった。
・この黄体形成群をさらに、早期に排卵が起きた群と後期に排卵が起きた群に分けて検討。5週時に、PMN, Metricheckにおいて両群に差が見られ、早期に排卵が起きた群で低かった。
・サンプル数をもっと増せば色々と差が出てきそう。7週目までの黄体形成の有無にVDS1以上が関係していなかったのは興味深いが、閾値の設定の仕方かな。7週目でも両群で約50%がVDS1以上。腟鏡での評価と大きな相違。VDS=1の見落としが多いのであろう。

細かく見ることとサンプル数のバランスが大事。現場としては数のパワーで勝負するしかないナ。

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