2017/3/31 PMNと”clinical endometritis”は卵巣や子宮の状態に左右されているのか


PMNといわゆる”clinical endometritis”は卵巣や子宮の状態に左右されているのか、を検討した論文(10.1111/j.1439-0531.2010.01744.x)を読んだ。大澤先生達のグループの研究だ。

・高泌乳群の58頭を産後3-7週で毎週調査。項目はエコーによる卵巣所見、子宮所見、メトリチェックと腟鏡によるVDS(スコアは0-3)。
・PMNもVDSも週を追うごとに順次低下。産後5週時には卵巣構造でPMNに差が見られた。産後7週時には子宮回復の遅い牛でPMNが高いままだった。
・VDS(1-3)はメトリチェックと腟鏡で評価の差が見られた。メトリチェックでは卵巣構造によって差は見られなかったが、子宮の収縮度で差が見られた(産後6, 7週)。一方、腟鏡では産後3, 4週時に、卵巣構造と子宮回復の遅い牛で差が見られた。

著者は卵巣構造や子宮状態によってPMNやいわゆる”clinical endometritis”は影響を受けていると結論付けている。腟鏡とメトリチェックの差は、メトリチェックでは粘液なしが週を追うと増えてくることと、腟鏡はスコア1の検出度が低いことに関係していそうだな。

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