2016/8/23 蹄底潰瘍の再診


「蹄病治療をしてもらったが、歩様が良くなる気配がない」と診療依頼があった。

image写真1 治療前の左後蹄

写真1のように、前回に治療したであろう部位から排膿を認めた。

image写真2 治療後の左後蹄

前回の治療が不十分だったものと考え、病変を広く露出させた。写真2の蹄底潰瘍で、潰瘍部に一部壊死組織を認めた。外蹄にブロックも装着した(写真2)。

僕は蹄病治療では病変を徹底的に露出させ、患肢の負担を軽減する方が治癒が早いと思っている。

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「2016/8/23 蹄底潰瘍の再診」への4件のフィードバック

  1. このように牛の蹄底に孔をほるときは何を使われるのでしょうか?
    アメリカ馬学会で買ったフーフナイフがありますが、そのようなものでしょうか。
    私はあまり経験ないですが、先日釘を踏んで、蹄底中で血腫になって跛行していた馬を久しぶりに掘ってみました。痛がるので小さい孔でしたが排血?出血?させてから硫酸マグネシウムがなかったので塩水で蹄温浴してみました。よい感じで疼痛もなくなりました。
    馬は、昔から蹄は装蹄師、ブラックスミス=馬の医者、という感覚があって、でもフーフアブセスでもこちらの装蹄師さんは掘る人は少ない印象です。出血する治療なのでやはり獣医さんの仕事なのでしょうね。でも、装蹄師さんも、獣医師に蹄を触られるのは嫌がる感じもするし、そのあたりの意思疎通が、難しいです。
    牛はまだ獣医さんがやりやすそうですね。

    1. >きなこさん
      コメントに気づいておらず返信が遅くなってしまいました。牛の蹄病の処置についても僕は削蹄鎌のみで行っています。「蹄底に孔をほる」といっても、「蹄底の角質を取って病変付近の真皮を露出させる」までで、それ以上の処置は行っていません。馬の削蹄については経験がないので、同様の処置でも良いのか分からない部分が大きいです。それよりも、塩水の蹄浴って初めて知りました。局所の痛みは少ないのでしょうか?
      削蹄師と獣医師の連携はとっても大事ですが、こちらもなかなかできないことが多いですねー。

  2. ベルギーの獣医さんや、ニュージーランド、オーストラリアのグルームさんから聞いた方法で、フーフアブセスのときは、熱いお湯に硫酸マグネシウム(エプソムソルト)を溶かして蹄を漬ける、ということです。角質を柔らかくするのと、排膿孔があるなら浸透圧で吸い出す目的かな?と思っています。塩よりも従来の硫酸マグネシウムのほうがよいと思います。
    それほど目覚ましい薬効はないだろうと思いますが、馬は意外に気持ち良さそうです。
    西洋では昔から人も打ち身とか便秘に使うようで、今でもエプソムソルトと言って店で売られているようです。向こうで日本人が塩と間違うことがあるそうです。
    フィリップ・マーロウが、悪者と取っ組み合ったあとでエプソムソルトを溶かしたお風呂に入っていました(^w^)その後ハードボイルドエッグを食べていましたがこちらは塩でしょうねv

  3. 獣医師としては、蹄底から排膿孔を開けるのがよいと思います。ドクターヘリオットも、重種馬を苦労して掘っていますし。
    今は電動ドリルで開ける人もいるそうですね。
    でも、そこまでしない人も多いという印象です。大変だし、危険だし、見た目ショッキングだし、時間かかるけど蹄が伸びたら自然治癒することも多いし、蹄底に孔開けたら装蹄師との連携が要るし、装蹄師やオーナーへの遠慮にかこつけて、というところもあるかもしれませんね~(-_-)
    今回問題提起してもらってよかったと思います。

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