2016/7/12 パーネットに金属異物/創傷性第二胃炎?


食欲不振を繰り返す牛の診療依頼があった。数日治療しても食欲に波があるため、カウサッカーでパーネットを取り出してみた。

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写真1 パーネットに付着していた鋭利な金属異物

写真1のように大小の釘のような金属異物が3つ取り出せた。この日以降、食欲は旺盛になったため、これらの金属異物が食欲不振の原因と考えられた。

第二胃の炎症の診断はできていないが、創傷性第二胃炎が強く疑われた。

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「2016/7/12 パーネットに金属異物/創傷性第二胃炎?」への4件のフィードバック

  1. 二胃に刺さっているのを手術で2回抜いたことがあります。
    2頭とも二胃から飛び出して四胃に刺さっていました。
    1件目は腹膜炎でダメでした。
    2件目は発見が早かったのか治癒しました。2件目は二胃の創口周囲を切除、鮮創化し、埋没縫合もしてみました。
    磁石も「カウマグネット」なる磁界が広くてもう少し安い商品が出たので、うちの診療所はそちらに切り替えています。フェライト磁石を組み合わせているので極も複数あります。
    「牛」「フェライト磁石」で検索すると製作会社のHPがでてきます。

  2. >ankoさん
    いつもコメントありがとうございます。こちらが勉強になります。
    金属異物の手術での摘出を2例行っているとのこと、敬服いたします。質問させていただいてもよろしいでしょうか?①診断はどうしましたか?試験的開腹でしょうか?②手術方法は第一胃切開でしょうか?それとも、仰臥位で第二胃に直接アプローチしたのでしょうか?
    自身で手術まで踏み切ったことがないため、とても興味があります。

  3. すみません!コメントしておいてしばらく更新のチェックしかしてませんでした。
    ①診断
    2症例とも試験的開腹になります。血液検査(血球算定など)も行っていますが、どちらも自分の勘というか、姿勢や発熱など診察の時点で切った方が良いと判断してしまいました。診療所には腹腔内まで探査できるエコーがあるので、データとして画像を残しておけばよかったと反省しています。切ってみたが違ったということは今のところないので、今後もないように心がけたいです。
    ②手術方法は仰臥位です。診療所に寝かせられる油圧の台があるのでそれを利用しています。やってみた実感としては仰臥位でないとアプローチが非常に困難だと思いました。
    一見、どちらも通過障害のような所見があるので、腸管も見たいと思ってかなり悩みました。

    1. >ankoさん
      丁寧にありがとうございます。迷った時は試験的でも回復したほうが後々の後悔は少ないですよね。もちろん、畜主と相談した上で、ですが。

      やはり油圧式の手術台は便利ですね!立位ではどうしてもアプローチできませんので、うらやましいです。

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