右後肢の球節が腫脹し、抗生物質の数日間の投与でも反応を示さない産前の牛がいた。明らかに繋関節の感染性関節炎であったので、関節腔の洗浄を行った。
16ゲージの留置針で穿刺すると、粘稠性の黄白色混濁液が出てきた。
軸側と反軸側の2カ所から留置針を穿刺し、1Lの生理食塩水で洗浄を行った。排出する液体はすぐに透明になった。
終了後も局所鎮痛が続いているため、痛みは消失している。負重もしっかりとしている。なお、この鎮痛方法は罹患部位の診断にも有効である。
回収した混濁関節液は蛋白濃度を測定し、白血球分画を見て、細菌培養してみる。さて、何が分かるやら。
しばらくは抗生物質の治療は続く。