子牛の臍が腫れていると診療依頼が有り、その牛は臍帯炎と診断された。数日間抗生物質で治療したが、全く腫脹が変わらないため、患部を切除する事にした。患部は硬結して波動感はない。
麻酔の後、注意深く患部を剥離していった。誤って膿瘍を切開してしまったら、傷を汚染して皮膚が癒合しづらくなってしまう。やがて、直径5cmほどの腫瘤が取れた。抜糸のしづらい部位なので、傷は皮内縫合にて閉じた。
患部の中を切開してみると、膿瘍ではなく、すでに繊維化した組織であった。これではいくら抗生物質を投与しても腫れは引くわけはないであろう。
どうやら手術の選択をして正解だったようだ。
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