食欲不振という診療依頼の牛が、あからさまに左前肢を痛がっていた。これは処置しなくちゃどうしようもないと判断し、すぐに蹄病治療をすることにした。
左前肢Before
外蹄にはすり減ったブロックが装着してあり、以前に蹄を治療した牛のようだ。内蹄の蹄踵近くの白線に穴が開いている。
削蹄を進めると、蹄底の蹄組織がほとんど遊離している。なんだこりゃ?
さらに、遊離した部分を全て除去した。蹄底真皮が全体に炎症を起こしており、疼痛が非常に強い。そして、赤いイチゴ状の炎症部位は趾皮膚炎の病変に酷似していた。趾皮膚炎の蹄真皮感染であろう。これがいわゆるヘアリーアタックで良いのだろうか?詳しい方、ぜひご指摘ください。
After
外蹄のすり減ったブロックは除去して、新しいブロックを装着。内蹄は砂糖浸漬および綿花包帯を実施した。負重はほぼ正常になったが、何度も経過を観察する必要がありそうだ。