豚流行性下痢(PED)が猛威をふるっている。畜産関係者は衛生対策について日々真剣に取り組まなければならないと再認識した思いである。
豚流行性下痢について
先日、Scientific AmericaのPodcast(60-second science)で以下の記事を知った。医者が一般的な診察で病原体を媒介する可能性は、手先の次に聴診器であるという報告を紹介したものであった。
Docs Should Wash Stethoscopes between Patients, Too
論文は以下
Longtin, Y., Schneider, A., Tschopp, C., Renzi, G., Gayet-Ageron, A., Schrenzel, J., & Pittet, D (2014). Contamination of stethoscopes and physicians’ hands after a physical examination Mayo Clinic Proceedings, 89(3), 291-9.
省みて、産業動物獣医師はどうだろうか?聴診器を毎回消毒しているなんていう話は聞いたことがない。
そもそも我々産業動物獣医師が病気を媒介しそうなリスク因子はもっと他のものである事が圧倒的に多い。長靴、作業着、体温計は糞にさらされる確率が高いので、特に気を遣わなくてはいけないと思う。消毒槽を常に携帯し、作業着は一軒毎に替え、体温計は一頭毎に洗おう。聴診器は…その次の順位なのかもしれないな、と思った。