授精時に腟鏡を使っているが、観察した外子宮口の所見は授精やその後の処置の大きな判断材料になることもあると思う。
例えば、尿腟。腰が高い高齢の牛は腟と子宮が腹側に下がり、尿や粘液が溜まりやすい。受胎率に及ぼす影響も大きいとされている。
本日、授精依頼のあった牛の腟鏡所見は以下であった。
外子宮口が尿と粘液により塞がれた、見事な尿腟の牛であった。このまま授精すると、尿等を子宮に持ち込む可能性があることは容易に想像がつく。
今回は尿と粘液を出した後、授精を行った。
たったこれだけでも、少しは受胎率に良い影響を及ぼすのではないだろうか。
No tags for this post.