判断に悩む胎子死


先日、同僚の獣医師が妊娠鑑定を行った際、胎齢の割に子宮が小さく、再度妊娠鑑定をすることになった牛がいた。授精後60日に超音波画像診断装置にて再鑑定を行った。


どう判断されました?

胎子の形はしっかりと残っており、胎水が淀んでいるようなエコー像もわずかだ。

しかし、これは胎子死である。子宮は小さく、胎子のCR長も小さい、胎膜は剥がれかかり、心拍もないし、胎動もない。

ED60dCRLength37mm
この胎子のCR長は37mm程しかない。

昨年の動物臨床医学会産業動物フォーラムの繁殖エコーセミナーによると、以下の値を覚えておくと現場で有用だと紹介されていた。
胎齢42日まで:(胎齢)mm=CR長+18mm
胎齢45日:CR長=30mm
胎齢50日:CR長=40mm
胎齢55日:CR長=52mm
胎齢60日:CR長=60mm

この胎子の場合、胎齢45~50日で死亡したのかもしれない。

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