先日、心奇形で予後不良だと診断した育成牛は、心室中隔が主たる奇形であった。
左心室を中央になるよう心臓を切断した像。指で持っているのが欠損部位。
「カラーアトラス 牛の先天異常」によると、心臓の先天異常で一番多いのは心室中隔欠損だそうである。多い順に、心房中隔欠損、両大血管右室起始、大動脈狭窄と続く。
なお、心室中隔欠損が、単一の心奇形である確率は23%でしかなく、後は複合的な心奇形だそうだ。
今回の牛も、動脈管開存も伴っていたそうである。
一体どこまでの心奇形を聴診で診断できるのであろうか。自分の聴診の診断技術不足を痛感した症例であった。
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