以前から授精に苦労する牛がいた。子宮頸菅が太く、さらにくの字に曲がっていると感じていた。その牛の授精依頼があった。
膣鏡で覗くと、何やらヒダが見えた。なんだこれは??前回はこんなの気付かなかったゾ?膣弁?肉柱?
なんと、このヒダは膣を左右に分けていた…。
右側の膣に外子宮口…
左側の膣にも外子宮口…
この牛は、重複子宮および重複膣である事が分かった。ミューラー菅の異常による先天性奇形で、原因は不明とされている。非常に珍しい!!
さらに、この牛はこれまでに2産していた。今まで気付かれずに受胎していたのは驚きだ。何とか今回も受胎して欲しいな!
もちろん、授精は卵胞のあった右側の子宮頸管から精液を注入した。
写真を撮り直して、差し替えしました。2013/1/29