全国酪農農業協同組合連合会主催の酪農セミナー2012に参加してきた。両親が子供の世話をしてくれるというし、この機を逃すまいと、耳をダンボにして聞いた。
講師の大場博士は、近年の知見をふんだんに盛り込んで、分娩移行期の栄養管理等について話した。「海外からの技術情報は日本の酪農状況を反映しておらず、自らに合うよううまく調整する必要がある」と述べるなど、非常に謙虚な姿勢で好感を持った。
「低Caを予防するには、まずK含量の低い粗飼料を給与する」
「負のエネルギーバランスを改善するには、乳量を抑えるのではなく、エネルギー摂取量を上げる!」
「デンプン濃度を高めてもアシドーシスにさせないために、発酵速度の異なる穀類を2種類使うのがオススメ」
「夏に乳脂率が下がるのではない。冬に乳脂率が高くなっているのだ」
「今まではチャレンジして乳牛を改良してきた。今度は飼養管理方法をチャレンジしてほしい」
良い言葉をたくさん聞きました。
セミナー後に、湯島天神に寄って、獣医師国家試験組の合格祈願をしてきた。もう一踏ん張り、頑張って全員合格してほしい!
「低Caを予防するには、まずK含量の低い粗飼料を給与する」牛のことじゃなくて、すぐアオバトのことを連想してしまう。これって、Na-Kバランスに関係ありますか? 素人の質問ですが。
>かもたんさん
お久しぶりです!ご質問ありがとうございます。体内にはNa, K, Ca, Mgなど様々な陽イオンと陰イオンが干渉しあっています。牛や人では、科学、医学や獣医学でよく研究されているため、その動態がよく分かっています。それを、アオバトまで当てはめられるかは僕には分かりません。が、ある程度は共通だと思います。もちろん、乳牛のような急激な低Ca状態に陥ることはないと思いますけど。