1/10 乳頭手術のその後


先日に乳頭手術した牛の予後が、今のところ順調である。

創面はしっかりとくっつき、傷が開く様子もない。


復習も兼ねて、牛の外科マニュアル第2版を読んでいると、すごいことが書いてあった。「乳頭洞に達する乳頭裂傷」の項には、「粘膜縁を並置または内反させ、粘膜下織と菌を針付きの3号PDS(単線維ポリジオキサノン)で結節縫合する。粘膜を縫合してはならない」と書かれている。
野外で行う現場レベルの手術では、そんなことは言ってられなかった。思い切り粘膜を縫合したなぁ。


乳頭洞に達する乳頭裂傷への乳頭手術のおさらい
1.牛に鎮静をかけて、横臥位にする。四肢と頭を固定する。
2.乳頭を洗浄し、患部を浸潤麻酔する。
3.患部の裂傷をしっかりと見極めた上で、メスやカミソリでデブリードメントする。
4.細い針付き吸収糸で、乳頭洞の粘膜面を結節縫合する。
5.乳房炎軟膏を乳頭口から注入しする。縫合部位から漏れがないかを確認する。
6.乳頭の上皮を同じく吸収糸で結節縫合する。
7.乳頭が汚れないように、ベトラップで包帯をする。
管理は、泌乳期の牛ならば、一日に一回は導乳管で乳汁を落として乳房炎軟膏を入れる。その際、傷口にワセリンを塗り、再度包帯をする。
乾乳期に近い牛ならば、そのまま触れないのが吉か?



農道によくノスリがいる。ケアシノスリ、出ないかなぁ。

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