僕は繁殖検診の度に、牛のボディ コンディション スコアー(BCS)を記録している。このデータを蓄積していくと、いろいろなことがわかる。代謝プロファイルテストの一項目でもあり、診断に有用だ。
以下は、とある若手酪農家のBCSの推移である。
この農場は赴任以来、繁殖成績が著しく低迷し、飛節の腫脹が続出した。粗濃比が狂い、ルーメンアシドーシスになっていた。牛のBCSもご覧の通りガタガタであった。
餌の内容を改善し、BCSに意識して管理するよう促した。
すると、みるみると繁殖成績は向上した。空胎期間は長くなったが、次々と受胎していった。
BCSの推移も理想的なラインを描いている。
BCSを用いた飼養管理は、手間はかかるもののお金はかからない、非常に有用なツールだと思っている。