某県のサル調査に行ってきた。
サル調査とは言っても、今回はいわゆる生態調査ではなく、農作物被害の軽減を目的としたサルの追い払いがメインだ。発信器を付けたサルから電波を拾い、行動を追って、集落に出そうなら追い払いに行く。
そんなさなか、畑に仕掛けてあったトラップにハクビシンが掛かった。ハクビシンも農作物被害により捕獲されているのだ。
ハクビシンの安楽殺後、体を調べていると興味深いものを見つけた。それがこの写真。
この個体はオスだったのだが、睾丸とペニスの間に膨らみが2つある。
ハクビシンは野外に分布する日本の哺乳類で唯一のジャコウネコ科だ。もしかしたら(おそらく)、この膨らみが匂いを出すのかも知れない。麝香の名がついた由来を彼も引き継いでいるのか。
ちょっと調べてみる価値がありそうだ!
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07/08/20追記
なお、その膨らみは「会陰腺」で、ジャコウネコ科の動物が持っているとのことが分かりました。
以下、wikipediaより
エウプレルス亜科のコバマングース Eupleres goudotii
など一部の例外を除き、ほとんどのジャコウネコはオス、メス共に性器のそばに「会陰腺」を持っており、ここから独特の芳香をもつ分泌物をだす。この分泌物を木などに擦りつけることで、縄張りの主張を行っている。また、発情期には異性を誘引する機能をもっていると考えられる。